心の中にある“あの風景”が、優しく包み込む
窓の外が少しずつ暗くなっていく夕暮れを眺めながら、ふと“もの寂しさ”を感じたことはありませんか。
特に理由もないけれど、なんとなく心が重く感じたり、ぽっかりと穴が空いたような気持ちになったり…。
そんなとき、心の中に思い描ける“やすらぎの風景”があると、少しだけ楽になれるような気がします。
子どもの頃に見た景色
旅先で出会った光景
まだ見ぬ憧れの場所
どんな風景でも構いません。
今回は、心が穏やかになる“自分だけの風景”を持つことの意味と、その見つけ方、そして日常の中で思い出すための小さな工夫をご紹介します。
心の中に“やすらぎの風景”を持つということ

心に思い浮かべる風景
私たちは、目の前にある景色だけでなく、記憶の中の風景や想像した景色からも、気持ちが動かされることがあります。
好きな場所の写真を眺めて、ふっと表情がゆるんだり。
何気ない瞬間に昔の風景が浮かび、懐かしさや温かさを感じたり。
そんな経験がある方もいるのではないでしょうか。
自分にとって心地よい“やすらぎの風景”を思い浮かべられるようにしておくと、気分を切り替えたいときの小さなスイッチになります。
目の前のことから少し距離を置きたいとき、好きな風景を思い浮かべてみる。
そんな時間も、日常に取り入れられるセルフケアのひとつです。
目の前のことから、ほんの少し離れてみる
気持ちが沈んでいるときや、不安なことが頭から離れないときは、目の前のことばかりに意識が向いてしまうものです。
考えれば考えるほど、深みにはまってしまうことも。
そんなときは、心の中にある“やすらぎの風景”を思い浮かべてみるのもひとつ。
目の前のことからほんの少し意識を離すことで、張りつめていた気持ちがほぐれたりします。
深呼吸をしながら、その風景の中にいる自分を思い浮かべてみましょう。
風や光、音などを思い出しながら、しばらくその景色に意識を向けてみてください。
あなただけの“やすらぎの風景”を探してみよう

では、どんな風景があなたにとっての“やすらぎの風景”になるのでしょうか?
ここでは、風景を探すためのヒントをいくつかご紹介します。
🍀 子どもの頃に見た風景から
子どもの頃に見た景色の中に、今でもふと思い浮かぶものはありませんか。
祖父母の家の庭に咲いていた花
夏休みに訪れた田舎の風景
学校の帰り道に見上げた空
当時は何気なく見ていた景色でも、年月がたってから思い出すと、懐かしくなったりしますね。
花の色や季節の空、いつもの帰り道など、記憶に残っているのはごく身近な風景かもしれません。
そんな中に、思い浮かべると心がほっとする景色があれば、自分にとっての“やすらぎの風景”のひとつにしてみましょう。
👜 旅先で出会った心に残る景色
旅先で目にした景色の中にも、ふと思い出したくなる風景があるかもしれません。
海辺の夕暮れ
山の朝霧
異国の路地裏に差し込む光
旅先の景色は、そのときの空気や時間とともに記憶に残ることがあります。
写真を見返したとき、光や風、その場の空気までよみがえるように感じることもあるでしょう。
そして、心に残る景色は、遠くへ出かけたときに見たものとは限りません。
近所の公園で見た桜並木
週末に訪れた海沿いの道
いつもの暮らしから少し離れた場所で出会った風景も、あとから何度も思い出す景色になることがあります。
思い浮かべるとほっとする景色があれば、
それはあなたにとって大切にしておきたい“やすらぎの風景”のひとつです。
☕ 日常の中にある、好きな風景
特別な場所でなくても、いつもの暮らしの中に、ふと心がほっとする風景はあります。
いつも通うカフェの窓際
散歩道の木漏れ日
公園のベンチから眺める夕焼け
何度も目にしている景色だからこそ、ふとしたときに自然と思い出されることもあります。
「ここにいると落ち着く」と感じる場所があれば、その風景も自分にとっての“やすらぎの風景”のひとつ。
写真に残したり、心の片隅に覚えておいたりするだけでも十分です。
✈️ まだ見ぬ“憧れの風景”を思い描く
“やすらぎの風景”は、実際に見たことのある景色に限りません。
絵本や映画で見た景色
SNSや写真集で出会った風景
いつか行ってみたいと思っている場所
まだ行ったことのない場所でも、「こんなところで過ごしてみたい」と心惹かれる風景はあるものです。
海を望む小さな町や、森の中の静かな小屋、遠い国の街角など。
思い浮かべるだけで気持ちがふっとほどけるなら、それも自分にとっての“やすらぎの風景”のひとつです。
現実にある場所か、想像の中の景色かにこだわらず、自分が心地よいと感じる風景を自由に思い描いてみてください。
風景を“いつでも思い出せる”ように

“やすらぎの風景”を見つけたら、日常の中でふと思い出せる環境を作ってみましょう。
👀 視覚で思い出す
手軽に取り入れられるのが、その風景の写真を身近なところに置いておくことです。
デスクの上に小さなフォトフレームを飾ったり
スマートフォンやパソコンの背景画面に設定したり
何気なく目にしたときに、その風景やそこで感じたことを思い出すきっかけになります。
自分で撮った写真がなければ、似た雰囲気の写真や絵を選んでもかまいません。
✏️ 言葉で残しておく
風景を言葉にして残しておくのも、あとから思い出すためのひとつの方法です。
ノートやスマートフォンのメモアプリに、「風景メモ」として書き留めてみましょう。
そのとき見えた光、聞こえた音、感じた香り、
そして、その時の気持ち
目にしたものだけでなく、音や香り、その場で感じたことも一緒に残しておくと、あとから風景を振り返りやすくなります。
文章にするのが難しければ、短い言葉を並べるだけでも十分です。
「海辺の夕暮れ」、「波の音」、「オレンジ色の空」、「潮の香り」、「穏やかな気持ち」
いくつかの言葉を残しておけば、あとからその風景をたどる手がかりになります。
🌸 香りや音楽と結びつける
“やすらぎの風景”を、香りや音と一緒に思い浮かべてみる方法もあります。
その風景を思い出しながら、好きな香りをかいだり、雰囲気に合う音楽を流したり。
香りや音も一緒に覚えておくと、ふとしたときにその風景がよみがえることがあります。
たとえば、森の風景なら木の香り、海辺の景色なら波の音など。
自分がその場所を連想しやすいものを選んでみてください。
🎨 描いてみる(絵が苦手でもOK)
時間に余裕があるときは、その風景をさらりと描いてみる方法もあります。
「絵は苦手」と思う方もいるかもしれませんが、上手に仕上げる必要はありません。
色や形を正確に再現するより、自分の記憶に残っている風景を自由に描いてみてください。
簡単なスケッチにしたり、印象に残っている色だけを塗ったりするのでも十分です。
描きながら、風景の細かなところまで自然と思い返すこともあります。
完成した絵は、そのとき思い浮かべた風景をあとから振り返るためにも使えます。
風景を思い描く、小さな習慣

“やすらぎの風景”を見つけたら、日常の中で実際に思い出してみましょう。
🌙 寝る前の1分間
一日の終わりに布団に入ったら、“やすらぎの風景”の中にいる自分を思い浮かべてみてください。
光のやわらかさ
音の響き
空気の感触
その場所にいる自分を思い浮かべながら、景色や音、空気の感じをゆっくりたどってみます。
ほんの1分ほど、目の前のことから離れて好きな風景に意識を向ける。
そんな時間が、一日の終わりに気持ちを切り替えるひとときになります。
無理に毎日の習慣にしなくても、ふと思い出した夜に取り入れるくらいで十分です。
🍃 気持ちが揺れたとき
不安を感じたり、イライラしたり、悲しい気持ちになったとき。
そんなときにも、“やすらぎの風景”を思い出してみてはいかがでしょうか。
少しだけ目を閉じて、呼吸をしながら、心の中にその風景を浮かべてみます。
そこに立っている自分を思い描き、周りの景色や音に意識を向けてみましょう。
すぐに気分が変わらなくても、好きな風景を思い浮かべている間は、目の前のことから少し距離を置く時間になります。
ほんの短い時間でも、自分のためにそんなひとときを持ってみてください。
こちらもおすすめ!

📖 日記やノートの余白に
日記やノートをつけている方は、その日の気分と一緒に思い浮かべた風景を記録してみるのもおすすめです。
「疲れたときに、海辺の風景を思い出した」
「不安なとき、祖母の家の庭を思い浮かべた」
そのときの気分と風景を短く書いておくだけでも、あとから読み返したときに、自分がどんなときにどんな景色を思い浮かべていたのかが見えてきます。
何度か登場する風景があれば、それは自分にとって心地よく感じられる場所なのかもしれません。
日記の中に残った言葉をたどりながら、自分にとっての“やすらぎの風景”を振り返ってみるのもよいでしょう。
あなたの心の中にある、穏やかな場所を大切に

心の中に思い浮かべる“やすらぎの風景”は、人によってさまざまです。
子どもの頃に見た懐かしい景色、旅先で出会った風景、日常の中のお気に入りの場所。
まだ訪れたことのない、憧れの景色が浮かぶこともあるでしょう。
大切なのは、自分が「ここを思い浮かべるとほっとする」と感じられること。
写真を眺めたり、言葉に残したり、ときには目を閉じて思い浮かべたりと、その風景との付き合い方も自由です。
慌ただしい日や気持ちが揺れたとき、ふと思い出したくなる風景がひとつある。
それだけでも、日常の中に自分だけの小さな休憩場所を持つような感覚につながります。
あなたにとっての“やすらぎの風景”を、これからも心の片隅に置いてみてはいかがでしょうか。
関連記事
▼「心の状態を知ること」に関する記事




