わたしたちは、毎日の中でたくさんの香りに囲まれて暮らしています。
でも、意識しなければ香りはすぐに通りすぎてしまって、気づかないうちに消えていくことが多いものです。
ふとした瞬間に「あ、この香り好きかも」と感じたとき、気持ちがすこしだけ和らいだり、何かが切り替わるような感覚がありませんか?
今回は、そんな“香り”を暮らしの中に取り入れるちいさな楽しみについて、わたし自身の体験を交えて綴ってみたいと思います。
香りは、意識していなくてもそばにある
特別な準備をしなくても、私たちのまわりにはいろいろな香りがあります。
朝淹れたコーヒーの香り
洗い立ての洗濯物
お風呂上がりのシャンプーの香り
ほのかにただよう香りに「いいな」と感じる…
香りは鼻から直接脳に届くので、好き・嫌い、快・不快の反応がとても早く、言葉よりも先に気持ちが動くこともあります。
香りの感じ方は、いつも同じとは限らない
好きだったはずの香りが、ある日なんとなく重たく感じる。
普段なら気に入るはずのものが、今日はピンとこない。
そんな経験はありませんか?
香りの感じ方は、気分や体調、環境によって意外と変わるものです。
それは決して悪いことではなくて、
「わたし、今はこういう状態なんだな」と気づくきっかけになることもあります。
だから、無理に“いつも好き”でいる必要はありません。
そのときに心地よいと感じる香りを大切にしてあげればそれで十分です。
香りが気分を切り替えてくれることもある
以前、仕事帰りに立ち寄ったお店でのこと。
ふわっと漂ってきたアロマの香りに、思わず足を止めたことがありました。
その日はとても忙しくて、頭の中がずっとざわざわしていたのですが、
その香りを感じた瞬間、ほんのすこし肩の力が抜けたような気がしました。
「あぁ、いい香りだな」とホッとする瞬間。
香りには、そんなふうに気持ちを柔らかくしてくれる力があるのかもしれません。
香りの取り入れ方に、正解はなくていい
香りと聞くと、アロマオイルやディフューザーを想像されるかもしれません。
もちろんそういったアイテムも素敵ですが、もっと気軽な方法で取り入れてもいいと思います。
たとえば――
・お気に入りのハンドクリームをつける
・ハンカチに少しだけ香りをしのばせておく
・ハーブティーの香りを深く吸い込む
・香り付きのキャンドルを焚く
ほんの少し香りを加えるだけで空気の質感が変わって、自分のまわりをふんわりと包んでくれる感覚になることもあります。
自分の状態を観察しながら取り入れる
このブログの4記事目でも書いたように、
「今の自分の状態に気づくこと」は、セルフケアの入口です。
香りは、そのときの“わたしの状態”を映し出してくれる鏡のような存在。
だからこそ、「今日はこの香りが心地いいな」と思えるものを選べば、それが正解です。
大切なのは、香りを“取り入れるためにがんばる”のではなく、
「心地いいから使ってみる」というくらいの軽い気持ちで取り入れれば良いと思います。
おわりに
お気に入りの香りに包まれているとき、
わたしは少しだけ、穏やかな気持ちになれる気がします。
香りは、がんばらなくてもそっと寄り添ってくれるセルフケア。
「今のわたし」が心地よいと感じる香りを、暮らしの中に小さく添えてみませんか?
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